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グラフィックデザイナーやWebデザイナーのスキルを問う際に、よく白熱するのが「絵が描けないデザイナーはアリかどうか」という議論です。

Web制作者のためのQ&Aサイト「W3Q」でも、絵描きスキルゼロデザイナーのトピックが大きく盛り上がりました。

絵が描けないやつはマジでウェブデザインやんなよ、うっぜーな。
スケッチ力ないとかクソだわ。

Web制作者のためのQ&Aサイト|W3Q

これはまさしく私のことです。でも、私はWebデザイナーとして独立し、法人化するまでに至ってます。低く見積もっても、平均的なWebデザイナーの5倍以上の稼ぎを出しています。

さらに言えば、自分の単価はフリーランスの中では結構安めです。でも、短時間で顧客満足度の高いデザインができるからこそ、単価をあまり上げずに稼ぐことができています。お得だと感じたクライアントさんは、どんどん仕事を頼んでくれます。

私は、絵が下手だからこそ、他のWebデザイナーより群を抜いている自負があります。絵が描けなくても、クリエイティブな世界で十分に結果を出すことができると実感しています。

そこで、今回は絵が描けないデザイナーのアリナシ論を独自に掘り下げていきたいと思います。

ラフを描けないデザイナーはあり?

答え:根拠のないデザイナーほど、ラフが必要になる

デザインに取りかかる際に、まず、「ラフ起こし」を行うデザイナーは多いのではないかと思います。ラフをクライアントに提出する制作会社もいるでしょう。

とりあえず、最初からイラレとかフォトショでデザイン案を2、3パターンだけ作って送ってくるやつら、辞めろ!

絵が描けないやつはマジでウェブデザインやんなよ、うっぜーな。…| W3Q

なぜ、ラフを描くのかというと、クライアントの意向をより具体化し、実質的なデザイン作業に取り掛かるためです。ラフを描かずにいきなりデザイン案を作ると、クライアントにとって「ハズレ」である可能性が高くなるからです。

これ、まさしくそうなんですが、自分自身は、いきなりデザイン物を作って、しかもそこそこコーディングした状態でクライアントに見せます。で、ここ数年は最初の案が全部通ってます。

なので、翌日に納品できたりします。ぶっちゃけ、デザイン作業でラフをクライアントに見せたことがありません。なぜなら、決め打ちで作ったデザインに根拠があるからです。クライアントも好むだろうし、顧客獲得効果もあり、ブランド性もバランスよく含まれている、そんなサイトに必ずなるというノウハウがあるからです。

優れたデザイナーは頭の中で描画が完結できる

相手が求めているものが明確で、作るべきものも明確なら、一直線にそれを作れば、一件落着です。プロジェクトをあまりにもサラッと締めくくることができるでしょう。

優れたデザイナーは、頭の中にラフができていて、そのラフをクライアントに見せるまでもなく、クライアントが快諾することがヒアリングの段階で把握できている

自分からすれば、デザイナーはラフに時間割き過ぎていると感じます。クライアントがラフを見せるくらいなら、デザインギャラリーから他社の良質な既存サイトを見せたほうがイメージ伝わるでしょう。

ラフは脳内処理ができない時にこそ使うべき

私の受注するデザイン案件は、すべてを一人でこなし、規模も多くて数十ページと小規模です。そのため、ラフがいらずに済んでいる部分もあります。

ランディングページのデザインなんて、ノウハウを横展開できます。また、自分はセールスライティングができるんで、デザインの下地を作るのがめちゃくちゃ早いです。

ラフは脳内でデザインをイメージできない時にだけ使えば良いのです。静的なWebや紙媒体よりも、瞬間瞬間で移り変わる動画のほうがラフが求められる確率はぐんと高まるでしょう。

絵がを描けないデザイナーが叩き出した成功事例

事例1:絵を描かずして、イラストを作り数千万以上の収益に

私は絵を自分で描かずに、フリー素材を組み合わせて、数千万以上稼いだことがあります。素材をイラストレイターで開き、パスを改変して調整しているのみです。

LINEスタンプで販売した際は、月間で最高200万円の印税になりました。大手メーカーとのタイアップ、ビレッジバンガードでのグッズ化なども達成しました。

イラストを描けなくても、素材を組合わせ、素材を改変することで、価値のあるコンテンツを作ることは可能なのです。

絵を描かずして、絵を作ることは、技術的にも可能なのです。

事例2:クライアントがオリジナルよりも喜んでくれた

医療診断冊子のライティングとデザインの仕事をした際に、「ページごとに線画を加えて欲しい」との依頼がありました。

絵が描けないので、シャッターストックの線画素材を使うことにしました。ページの内容に沿って、素材を組合わせ、作者の違う素材をオフセットで線の太さを揃えたりして、まるで同じ作者が作ったかのように配置します。

そして、かなりの満足度してもらい、そのクライアントの知り合いが「うちの企業の成長戦略説明資料に添えるイラストも作って欲しい!」と仕事を頂いたのです。

しかも、他のイラストレイターに頼むよりも断然良かったと満足して下さいました。

冊子や資料の個別のテーマに寄り添ったイラストがバシッとハマっているので、フリー素材を使っている感がまったくないんです。

絵が描けなくても、素材の使い方を極めれば、絵が描ける人よりも満足度の高いイラストを納品することもできるのです。

絵がを描けないのは一部の個性に過ぎない

デザイナーは「描く」ためでなく、「果たす」ために存在している

デザイン物というのは、何かの役割を果たすために使われます。課題解決や目標達成のためにデザインは用いられるのです。

もちろん、作り手の独創性に委ねられた制作物の発注がデザイナーへ舞い込むこともあります。しかし、作り手のアート性が認められているからであって、デザイナーとして仕事を受けていても、やっていることはアーティストの仕事と言えます。

Webサイトであろうが、パンフレットであろうが、家具であろうが、「利用者」を想定し、利用者に想定した心地や感覚にエスコートし、狙った成果を獲得するのが、デザインの目的です。

絵が描けないデザイナーよりも重症な5つの要素

デザインの本質からすれば、絵が描けないことはたいしたことではありません。それよりも、以下の5つの要素が欠けていたほうが、デザイナーとしてはとても重症です。

<絵を描くことよりも重大な要素>
1:UX(ユーザー体験)を意識できない
2:他人のデザインに興味がない
3:言語能力がない
4:マーケティング目線がない
5:デザインが成功を及ぼすイメージが湧かない

ユーザー体験を俯瞰して意識するセンスがあれば、ユーザーのために何を作ればいいのかがきちんと把握できます。

他人のデザインに興味があれば、自分の器量の外にあるものをうまく取り込み、多様なデザインを作ることができます。

コミュニケーション能力があれば、クライアントやディレクターからより的確な情報を引き出すことができます。ライティングスキルがあれば、ライターを介さずに自分で文章を作り、デザインすることができます。

マーケティング目線があれば、「作ってオシマイ」という体質ではなく、「作った後がどうか」にこだわれるようになります。

自分の作ったデザインが、クライアントを成功に導くイメージが湧かなければ、作ったデザインに対して、明確な正解を感じることができず、作業に迷いが生まれます。

絵を描けなくても、上記の5つの要素に徹していれば、多くの場所で羽ばたけるデザイナーに確実に成り上がることができます。

絵がを描けないことが問題になるケース

ケース1:会社で「描くこと」がマニュアル化されている

サラリーマンデザイナーの場合、勤めている会社でラフ起こしやスケッチがマニュアルの中に組み込まれていると、必ず「描く」ことが強いられてしまいます。

描くことが必須で、描くことを重要視している会社では、絵が描けないデザイナーは活躍しづらいです。

ケース2:ハンドメイド要素が高いデザインを求められる

クライアントから「手書き文字」や「手描きイラスト」などのハンドメイド要素が高いデザインを求められると、素材でカバーし切れない確率が高まります。

このケースでは、イラストが描けるデザイナーに軍配が上がってくるでしょう。

最後に:絵が描けないからこそ、デザイナーは輝ける

「描ける」以外のスキルを掛け算していく

絵を描けないなら描けないと割り切り、別の能力を伸ばせば、デザイナーの世界でもきちんと活躍することができます。

絵がある程度描けるようになって広がるデザインの幅よりも、ライティングやマーケティングや他の分野の知性や知見を身に付けることで受けられる恩恵のほうがデザイナーにとっては大きいです。

デザインとはまったく縁遠いスキルや知識は、必ずデザインの力と相乗効果をもたらします。スキルの掛け算が得意になれば、他のデザイナーとは違う価値を明確に打ち出すことができるようになります。デザイナーの業界から別の業界へシフトした際も、同じ要領で活躍することができるようになります。

自分の未来の絵を描けるデザイナーになろう

私の場合はデザインスキルを自分のコンテンツやサービスに投資しています。そのおかげで、広告収益や教材販売収益を得ることもできています。

デザイナーなら、そのデザインスキルで、自分の人生を向上させてナンボです。自身で商品やサービスをデザインし、企画・販売・運用・解析・改善を繰り返せば、デザインを使って成功を勝ち取るセンスとノウハウが貯まります。

絵やイラストを描けなくてもいいんです。自分の描いた未来を、デザインスキルでその通りに実現できるデザイナーになっていきましょう。

サイト著者について

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Yojiro Tani

谷 洋二郎

クリエイター、個人経営者

ヒアリング、カウンセリング、コーチング、コンサルティング、ディレクション、インタビューなど、あらゆる形態のコミュニケーションに長け、企業や個人向けにデザイン、ライティング、マーケティングの3つの能力でサービスを提供。自ら制作したLINEスタンプ「爆笑ピクト」は、クリエイターズスタンプ全国2位、10万ダウンロードを突破。Amazonで販売した『目の保養本』は新着総合1位、個人出版で1日10万円の印税を叩き出す。心理学・脳科学・成功科学などを独自の見地で研究。不安定で多様な場所へ繰り出すクリエイターという職業を通じ、日々、様々な知見やスキルに向き合い、ノウハウ化に努めている。

LINEスタンプ
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ノミネート
ヴィレバン
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出身は宮崎
大学は長崎
熊本を経由し
福岡と東京で
主に活動

(END) Thanks for reading!