「スキルなしフリーランス大全」スキルゼロ起業の稼ぎ方
スキルがなくても独立して優雅に稼ぎたい。その気持ち分かります。私自身、ノリで会社を辞めて独立し、その翌月には社員時の給料の6倍以上を稼ぐことができ、4年後には法人化、フリーランスを合わせると10年以上にもなります。
そこで、今回は、私自身のフリーランス及び個人経営者の実体験、または同じフリーランスや個人経営者との関わりの中で浮き彫りになった「スキルなしフリーランス」の本質を徹底解剖します。
スキルなし起業に興味や憧れを抱く方々のために「スキルなしで独立したらどうなるの?」「スキルがなくてもちゃんと稼げるの?」といった疑問にお答えすべく有益な情報をお届けしていきましょう。
本記事の目次
- 1 スキルなし起業と技術革新
- 2 スキルなしでも飯が食えた前時代的フリーランス
- 3 スキルがあるならフリーにならない手はない
- 4 スキルなしフリーランスを装うスキルありフリーランス
- 5 スキルなしで大きく稼ぐ「情弱ビジネス」という手法
- 6 低スキルでも数をこなして稼ぐことができる
- 7 スキルなしが芽生えさせるスキルがある
- 8 スキルありからスキルなしに堕ちるフリーランスも存在する
- 9 スキルなしフリーランスの象徴「インフルエンサー」
- 10 スキルなしでも現場でどんどん強くなることができる
- 11 スキルよりも大事な「会社嫌い」というウィル
- 12 コピペで稼ぐにもスキルを要する
- 13 スキルを身に付けるスキルは眠らないウサギ
- 14 最後に:スキルは誰しもがゼロから積み上げるものである
スキルなし起業と技術革新
仕事が個人単位のフリーランスへ外部化する
仕事は技術革新が進むにつれて「個別化」しています。その一番主たるものが「リモートワーク」です。クラウド上で作業を行ったり、Webを使ってビデオ会議をしたり、とにかく場所を選ばずに、個人の事情に合わせて仕事を行いやすくなっています。
VUCA(ブーカ)の波を受け、企業はミニマムな人員の確保で運営する流れになると、組織でしかできない「プロジェクト」も、必要におじて「外部の個人」を招聘する形になります。
SNSのように無料で多くの人に発信できる個人メディア、需要と供給を結びつけるプラットフォーム、安価で手軽なリスティング広告など、私たちが価値のある商品やサービスを打ち出しさえすれば、すぐに成果を出すことができます。
スキルなしでも飯が食えた前時代的フリーランス
挑戦することに価値があった過去の時代
時代が進むにつれて情報の開放性が高まり、私たちはあらゆる物事を事前に「可視化」できるようになりました。ガラケーが一般的に普及していない時代の独立・起業は「見えない世界」にダイブすることを意味します。この時代は「勇気を出したもん勝ち」です。リスクを他者より背負うだけで大きなアドバンテージになっていたのです。
一億総中流社会で「会社員権威主義」的な思考も強く、起業はハードルが高いものだという価値も根付いていたでしょう。実際に情報やスキルがクローズな場所にあるため、一歩踏み出すしか選択がなかったのです。
つまり、フリーランスが閉ざされた世界では、チャレンジする人が少ないため、スキルがなくても、フリーランスの中では相対的にレベルが高くなることを意味します。
絵を描けないが私がロイヤリティーフリー素材を組み合わせてLINEスタンプを販売したとき、全国2位、10万ダウンロードを売り上げたのですが、クリエイターズスタンプ元年(2014年)の一発目だったので、「売れるスタンプ」のノウハウは開示されておらず、ライバルも少なく、結果、私のスタンプのコンテンツ力は相対的に高い位置に収まりました。今だと、他のイラストレイターの足元にも及びません。
ランサーズの『フリーランス実態調査』によると、2015年から2017年のフリーランス人口は913万人から1,122万人で22.8%も増加しています。しかし、同調査によるフリーランスの数は2018年に1,199万人、2019年は1,087万人となっています。
これからの一般的な認知が「フリーランスは危ない」という流れになるほど、スキルなし状態のフリーランスが稼ぎやすくなると言えます。
スキルがあるならフリーにならない手はない
スキルありフリーランスは「一人勝ち」する
スキルなしフリーランスについて語るうえで対局の存在となる「スキルありフリーランス」にも言及したいと思います。早い話、スキルがあれば、今回の問題は一発解決です。スキルがあれば、必ず大きく稼ぎ続けることができます。
例えば、ビジネス交流会で自分の仕事を紹介する際に、以下のようなことを言えたらどうでしょうか?
「俺、Webデザイン死ぬほど得意で、しかもライティングができます。広告代理店で頼んだら100万円ぐらい掛かる規模のサイト30万円で作れますね!しかも、デザインの質も集客効果もぶっちゃけ高いすね!わははっ!」
自信や信念や実績があれば、ビジネスの場での自分の紹介がごく自然なアピールになります。お互いのビジネス交流を深める場で、自分のことをサラッと喋るだけで大きなインパクトを残すことができます。
スキルがある人は、コミュ力がなくても、話下手でも、内容が外部に出力されればオファーが自然に舞い込みます。
スキルなしでも「掛け算」でスキルありを打ち出せる
ある分野のスキルが高くなかったとしても、他の分野のスキルと組み合わせることで、スキルありフリーランスに成り上がれることは非常に多くあります。
料理があんまり上手じゃないけど、話がちょっと上手で、動画を自分で編集できて、HTMLに詳しい、みたいなフリーランスがYouTuberやブロガーで「立派な料理研究家」として稼ぐことができます。
自分のスキルを効率よく掛け算させる技術があれば、スキルなしでも稼ぎ続けることはできます。もしくは、掛け算が起こりやすいスキルどうしを身につける努力をするのも良いでしょう。
スキルなしフリーランスを装うスキルありフリーランス
スキルなしで楽して稼げる演出にも多大なスキルを使っている
スキルなしフリーランスについて、プロ無職として活躍するるってぃさんの「【完全まとめ】無能会社員からフリーランスになるためにやった全てのこと」の素晴らしい実践的な記事があります。タイトルだけを見ると、「仕事ができないローススキルな会社員でもフリーランスで大成功できるぜ!」的なノリに見えますが、本質を読み解くと、かなり多大なスキルを持っていることが分かります。
特に自己対話能力が高く、周囲と自分との距離感を見続ける繊細さがすべてのスキルを助長させています。会社員で集団の中に刻まれるよりも、フリーランスでほどよく「孤高」であることが、とてもフィットしている感じです。
スキルなしフリーランスのかたで稼ぎ続けている人たちは、スキルなしの土壌から、着実にスキルを高めています。そして、「最初はスキルなしだった僕が…」的な言説で自分語りをするのです。
また、「あいつはスキルがないのに、人に強引に頼み込んでも受け入れてもらえる人間性があるからなー」というのもフリーランスあるあるです。しかし、自分らしく行動して成約を取るなんて、どう捉えても立派なスキルですよね。人間性もフリーランスという競技からすれば、スキルなのです。
スキルなしで大きく稼ぐ「情弱ビジネス」という手法
スキルなしでもあなたのスキルを高く売るダークサイトスキル
情報弱者に対して売りつければ、スキルなしでもかなり莫大な金額を稼ぐことができます。実際に「金にがめつい人」「自分さえよければいいと考える人」「作り上げることに楽しさを感じない人」は、面白いほどに人からお金を吸い上げていきます。
私ならテンプレで数時間で作れるサイトを、50万円で販売し、しかも月額20万円の更新料を貰う、といった感じです。「市場価格の中で勝負し、自分も顧客もハッピーになる」みたいな発想がみじんもないフリーランスや個人経営者もこの世の中にはきちんと存在します。
ただし、ダークサイドで稼ぐフリーランスや個人経営者はかなり自尊心が低く、自己肯定感を「お金」で説得させているケースが非常に多いです。そのため、相手の価値を「稼ぎ」で見る傾向が強くなります。「稼ぎ」で人を判断しないコミュニティでは、ふてくされたり、強がっったりするんです。
情弱ビジネスで稼ぐフリーランスの一番辛いことは、スキルのある同業者に完全に見透かされることにあるでしょう。
自分の力で「自分らしく美しく稼ぐ」、これがフリーランスの最たる魅力かもしれません。
低スキルでも数をこなして稼ぐことができる
安い仕事でも塵も積もれば山となる
スキルが低い場合、得られる対価も必然的に低くなりますが、量をこなすことで数字としての月収を増やすことは可能です。例えば、文字単価2円のライティングの仕事を受ければ、1カ月50万文字の執筆で月100万円を得ることがでます。月5日休みを設定すれば、修正なしで1日2万字の執筆で可能になります。できない範囲ではありません。
低スキルでも数をこなして稼ぐことは可能ですし、駆け出しのフリーランスでは、安請けの大量請けをすることは珍しくありません。
ただし、先ほどのライティングの例で言えば、文字単価1円のライティングの仕事しか得られないほどのロースキルの場合、1日4万字の執筆ペースが必要になり、月100万円のハードルはかなり高くなってしまいます。ロースキルの仕事で数をこなして稼ぐにしても、「下げどころ」があります。
ロースキルの仕事を安く大量に請けることの弱点は、仕事を通して得られるスキルが頭打ちし続けることにあります。「安請けの大量請け」はフリーランスにとっては「通過儀礼」にするべきです。心身が疲弊し続けると、自らのフリーの活動にイノベーションを起こすマインドが失われてしまいます。
スキルなしが芽生えさせるスキルがある
スキルがない気持ちを理解するスキル
スキルがない状態でフリーランスになると、スキルがない人の気持ちがより深く理解できます。全員がスキルのある人にサービスを頼むわけではありません。「私よりも少しできる人に依頼したい」という「背伸びの需要」はとても多く存在します。
【できないからこそ養えるスキル】
・ティーチング
・カウンセリング
・コンサルティング
・コーチング
・パーソナルトレーニング
スキルにない人に寄り添うことで、自分のスキルが低い状態でも十分に稼ぐことができます。スキルが低く、知識が少なく、リテラシーが低い顧客に適正価格で寄り添うことができれば、それは立派なビジネスです。法外な金額で前述の情弱ビジネスへと発展させる道に歩むこともできます。
スキルありからスキルなしに堕ちるフリーランスも存在する
スキルあり時代の遺産で乗り切るスキルなしフリーランス
SNSでは多くのフリーランスのかたが情報を発信しています。著名なフリーランサーをフォローして動向を追っているかたもいるでしょう。そして、あなたは著名フリーランサーのSNSを閲覧し、「なんで、あの著名なフリーランサーは、あんなレベルで飯が食えているのだろう?」と思ったことがあるのではないでしょうか?
実際に著名フリーランサーには、スキルがガラパゴス化し、過去に積み上げたブランドの遺産で飯を食っている人もいます。もし、皆さんが「こいつが著名で業界で有名とかあり得ん!」と思った場合、そのフリーランサーは「スキルなしへの転落者」の可能性が高く、フリーランス活動の参考にするべきではないかもしれません。
スキルなしフリーランスの象徴「インフルエンサー」
スキルがあれば、何かの専門性を周囲に突きつけられる
スキルなしで起業して簡単に成功できるようなイメージを大きく植え付けたのは「インフルエンサー」という職業かもしれません。インフルエンサーは、SNSやブログなどの個人メディアで影響力を持つ人を指します。
インフルエンサーの走りが、「美人な女性のライフスタイル」を提示し、それに憧れる女性が数多くフォローするという流れです。インフルエンサーがインフルエンサーを育成する「キラキラ起業女子」や「SNS起業女子」という言葉がプチブームになりましたよね。
インフルエンサー業をやっている中でも、自分の専門性を確立していれば、「美容家でインスタグラムでも話題」といったように、職業名が何かしら付随します。ある分野にポリシーがある人ほど、単なるインフルエンサーと思われるのは心外なはずです。
インフルエンサーの一つの特徴として、専門分野のスキルが高くなくても、一定方向に激的な主張をすることで、ビジネスとして成立させる手法があります。名言系、物申す系、やってみた系などで「とにかく過激」を貫くマインドがあれば、かなり稼げるという事実が存在しているのです。(時代によってプラットフォームの規約の変更で飯が突然食えなくなるフリーランサーも存在します)
スキルなしでも現場でどんどん強くなることができる
フリーランスへ踏み出すことによってサバイバル能力が感化する
スキルがある状態で起業できるのは理想的ですが、スキルがない状態から踏み出し、一人で投げ出されたことによって、危機感を強め、どんどん成長する人もいます。
サラリーマンしながら「着実に勉強する」では、培うことのできないスキルが短期間にドーンと身に付いて、フリーランス「食いっぱぐれないゾーン」に突入なんてこともあるわけです。
私の場合は、フリーランスになった際に「貯金があったから強気になれた」という部分があります。逆に「貯金すらない状態にならないとサバイバル状態にならない」という人もいます。
スキルなしからフリーランスへ踏み出した際に重要なのは、初期の「瞬発力」です。「24時間フリーだから、全部仕事に費やしてやるぜ!」という人は、スキルなしの状態からスキルありへ一気に駆け上がりますし、「短期間で自分が変わることが腑に落ちる」ため、新しい困難が訪れても、乗り越えるイメージを常に持つことができます。
スキルよりも大事な「会社嫌い」というウィル
組織からの漂流者はフリーランスで大きく輝く
私も含め、起業した人の中には「サラリーマンとして頑張ったがどうにもこうにも性に合わない」という人はとても多いと実感しています。もしくは、「サラリーマンという選択を是が非でも避けたい、サラリーマンにならないことが絶対的使命」という人もいます。
会社嫌いのマインドは、フリーランスへの爆発的なモチベーションになります。会社嫌いの人は、主体的な選択の連続性を「自由」と捉えます。会社員における「仕事」と、フリーランスにおける「仕事」は、まったく違う競技です。
会社で過ごすことを嫌う意思(will)が、何かに長けているというスキルを凌駕し、フリーランス生活を成功へ導いてくれるのです。
コピペで稼ぐにもスキルを要する
アイデアをエレガントに具現化するのはスキルのおかげ
私の事例なのですが、普段デザイン作業のために使っている「ロイヤリティーフリー素材の写真」を並べて、Amazonで電子書籍で販売したら、全電子書籍の中で新着1位、1日最高10万円以上の収益になったことがあります。世に出てるあらゆる出版社よりも、売れる電子書籍を販売した時期があったわけです。
写真を撮ってるわけでもなく、フリー素材の写真を集めただけです。ぶっちゃけ誰でもできますよね(笑)
ただし、これにも技術がいます。まず、epubという形式で納品することです。写真の画質を保ったまま、容量を落とす圧縮ツールを使ったり、Kindle
のマーケットに精通していたり、商品ページで買わせたくなるライティングだったり、表紙をデザインしたり…
つまり、アイデアを具現化するには、それなりのスキルが常に求められるということです。(アイデアだけを考え、実現できる人を外注する方法もあります)
アイデアを思い付いたときに、スキルがあれば、瞬発的に行動を取ることができます。デモやテスト版を作ることもできます。アイデアをエレガントに料理することができるのです。アイデアの当たりを増やし、ハズレを減らすのは、「とりあえず小さな形にしてみる」ことを実現するためのスキルのおかげなのです。
スキルを身に付けるスキルは眠らないウサギ
スキルに向き合えば、後々に必要なことも素早く身に付く
過去に培ったスキルをずっとそのまま使い続けるフリーランスは稀です。多くのフリーランスがスキルをアップデートさせたり、時代に合わせた新たなスキルを獲得します。
ある分野のスキルに深く傾倒した経験は、スキルそのものだけでなく、「スキルの磨き方」を学ぶ機会でもあります。スキルを身に付けるスキルが上達すれば、無知や未知からのグレードアップは非常にスピーディーになります。すると、後から参戦しても追い抜くことができます。
だからこそ、スキルに向き合うことは素晴らしいことです。
最後に:スキルは誰しもがゼロから積み上げるものである
スキルがあるからこそ、他所での価値が跳ね上がる可能性を持ち得る
以上、「スキルなしフリーランス」を多様な側面から解説してきました。
・スキルが低かったとしても稼げる
・スキルに見えてないスキルで稼いでいる
・スキルはアイデアをエレガントに具現化する
・スキルより大事なウィルがある
など、皆さんが捉え違えていた「スキルなしフリーランス」の実態などの理解に貢献できれば、この記事の役目は果たせたのではないかと感じます。
持論としては、結局、質の高いスキルを持ち、質の高いスキルを増やし、質の高いスキルどうしを掛け算することが、安定したフリーランス生活に繋がると感じます。
真っ当なスキルで真っ当に稼いで積み上げた自尊心は、あなたを本当に「キラキラ起業人」にしてくれます。寿命100年時代、人生が長いと感じるなら、スキルを身に着けることに向き合っていきましょう。
谷洋二郎とは…
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2019年11月5日
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