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価値観が多様化し、多様性を認めるのは当たり前な時代に、世代間や個人間勃発しているのが「おごるおごらない論争」です。

「先輩は後輩におごるべきだ!」
「いや後輩としてもおごられたくない!」
「男なら女性におごってナンボだ!」
「いや、男女も今じゃ割り勘が普通でしょ!」
「おごることはカッコいい!」
「おごられると借りを作ったみたいで嫌!」

そこで、今回は「おごる人」と「おごられる人」の心理的解説にスポットを当てていきたいと思います。

スマートによくおごる人の心理

心理1:余裕があるから、自然に余裕を分けている

おごるのが上手な人は、おごられた相手の幸福度をスマートに高めます。恩着せがましくありません。

年齢を重ねるにつれ、給料も上がり、精神的に余裕もでき、リーダーシップも出てくると、「自分事では既に満足しているので、周囲が幸福になるような行動を起こしたい」という心理が強くなっていきます。

結果的に「後輩にメシをおごってあげたい」という心情が大きくなります。余裕とは心の余白です。自分事に満足すると、心の余白がぐっと広くなります。すると、その余白は自然に「他人のために」使おうとします。

だから、余裕のある人はスマートにおごってくれるのです。

心理2:おごることに意地や主義を持っている

おごることをポリシーとして大事にしている人もいます。この人たちは、「年上」「立場が上」「より稼いでいる」「より男を磨いている」といった自分自身に意地を持っています。

「後輩や年下や女性を楽しくエスコートできてこそ、俺は俺だ!よし、喜んでもらおう!なら、ここでおごるのは当然しょ!」

こうした心理が強い人は、あまり経済的な余裕がなくてもついついおごっちゃうタイプもいます。

後輩におごらない先輩の心理

心理1:先輩におごられた経験が少ない

経験が影響した心理です。後輩におごらない先輩は、自分が後輩だった頃に、先輩におごられて嬉しかったり、助かったり、憧れたり、そんな経験が極端に少ない傾向にあります。

おごられ童貞で後輩を終えると、先輩になって本番のやり方・嗜み方が分からない、夜のアレと同じです

脳科学的に言えば、おごられる感覚に無知なので、おごることを想起しても期待報酬が得られず、ドーパミンが出ない。むしろ、ストレスホルモンであるコルチゾール値がどっと高まり、自分自身への脅威にすらなる。よって、「おごらない」という選択を当たり前のように取り続けるのです。

脳科学的に言えば、おごられる感覚に無知なので、おごることを想起しても期待報酬が得られず、ドーパミンが出ない。むしろ、ストレスホルモンであるコルチゾール値がどっと高まり、自分自身への脅威にすらなる。よって、「おごらない」という選択を当たり前のように取り続けるのです。

心理2:おごることへの損失感情が強い

おごらない人は、おごることが自身にとっての損失だと感じています。「いや、だって単純にお金なくなりますやん!」って思った人は、損得を経済的な側面で強く捉えているでしょう。

自尊心が低く、人生経験も浅さめで、経済的な余裕がないと、単純におごるのがキツいので、おごることで、そのキツさを上乗せしたくないのは、まったくもって普通の心理です。

相手をエスコートするにもコミュニケーション能力を要します。コミュ力がないと、エスコートは楽しいものではなく、ただの負担になるので、損失感情が強まってしまいます。

経験論:「先輩はおごる」という通過儀礼

先輩がガチでおごり過ぎた大学野球部時代

私の経験で言うと、大学に入った時に、交際費に関する概念がめちゃくちゃ一変しました。野球部に所属していたのですが、野球部の飲み会の料金設定は…

・1年生 1000円
・2年生 3000円
・3年生 5000円
・4年生 8000円

という風に学年別にはっきり分かれていたからです。さらに、3、4年生は、二次会の料金の負担から、帰りのタクシー代まで用意します。

最初に、この野球部の風習を耳にしたときには、「はぁ!?俺ら先輩になったら地獄やん!なんで、そんなのルールになって、みんな当たり前にやってるの?」なんて批判的でした。

ただ、後輩としておごられ、先輩としておごってみると、完全に楽しかったです。学内で偶然先輩に会ったら、後輩のアプローチをきちんとすれば、先輩が必ずおごらないといけない交渉ゲームっぽいやり取りもあったし、先輩はシンプルに全出ししないといけないから、後輩をガツンと誘ってくるし、後輩もとりあえずタダだからと来やすくなる。

そこで、お互いが割と対等に本音を出し合って、打ち解け合って盛り上がる。だから、後輩が先輩になると、自然に後輩へ奢りたくなる。続けていくと、おごられるのも、おごるのも、礼儀・作法・テクニックみたいなのがあって、自分自身をよく知る機会にもなる。

今、考えれば、会社員時代にすら、そういう経験はなかったので、大学生のくせに、馬鹿な決まりごとだったなと感じていますし、今なら立派なハラスメントとして認定されると思います。

自動販売機で思うおごる先輩とおごらない後輩

大学時代には、構内で先輩に会うと、必ず周囲に自販機がないか見つけてました。自販機を見つけると、「先輩、このボタン押しても、ジュースでないんですけど、どうしてなんですかね?」とアプローチします。すると、先輩は「しょうがねぇなぁ」と言いながら、100円玉を入れてくれるわけです。

コンビニでたまたま会った時には、先輩がレジで会計するタイミングを見計らって、さらっと横から「これも、お願いします!」と自分が買おうとしたものを出します。後輩のアプローチは絶対に受け入れるというルールがあるので、先輩はサラッとおごってくれます。

フリーランス時代はこれとまったく逆のことが起きました。10歳以上先輩のフリーランスの人が、撮影移動中に車を停めて「自販機行くけど、飲み物いる?」といったので、「はい」と言いました。で、一緒に自販機に言って、その先輩は自分の飲み物だけ買いました。

どちらがいいとか、どちらが悪いとかはありません。単純におごらない人は、おごる&おごられるの豊かな経験がないだけなんです。高級料理はおごらないけど、コンビニ弁当はおごるとか、そういうこともありません。とにかく、あらゆる場で、おごる、おごらないという発想がないんです。

後輩におごることで得られる効果

おごることは素敵な処世術である

後輩の時にメシをおごってもらう経験は、体育会系の運動部やぞう上下関係がしっかりしている会社で起きやすいと考えられます。そして、自分が後輩の時に、おごってもらった恩恵があるので、自分が先輩になったときに、後輩にメシをおごります。

「おごる・おごられる」行為には…

・経済的に後輩が助かる
・後輩にお得感が生まれる
・先輩がメシを誘うことに強制力が生まれる
・先輩が後輩に向け、先輩らしさを発揮できる
・先輩がおごるために、さらに頑張る
・後輩が偉くなった際に、返報度が高くなる

という効果があり、先輩と後輩の関係と楽しく過ごすためのきっかけの1つになっています。

おごることが結果的に戦略になっている

よくおごる人は、戦略的に見返りを求めているわけじゃないですが、結果的に「あの時、おごっていたことが、今に繋がっている」という経験を多く積み上げています。

だから、「いいよー出しておくよ!次はご馳走してね!」と言いながら、おごり続けるんです。

後輩を本気で心地よくおごるにも能力がいる

おごり上手もおごられ上手も立派なパフォマー

後輩におごれば、後輩は喜ぶわけじゃありません。後輩が本気で「この先輩と心を通わすことができ、さらにご馳走までしてもらって、もう今日はめちゃくちゃ幸せだ!」と思うようにするには、能力とセンスが必要です。

先輩が楽しくおごるに至ることも、後輩の能力とセンスが問われます。先輩が良い時間を過ごすように働きかければ、先輩は「こいつに奢ってほんとよかった!おごるだけじゃなくて、他にもなんか協力したいな」と思ってくれます。

「おごり」で借りを作りたくない人の心理

好きでもない、むしろ大っ嫌いな先輩や異性なら、おごられることは嫌になるでしょう。相手が嫌いなら、相手の取る行動も相手そのものなので、嫌いになります。

しかし、シンプルに「おごられたくない」という人もいます。

「おごり」で借りを作りたくない心理は、「借りを返す」という行為にコントロール感(自律性)を持つことができないからです。借りを返す度量と器量がないから、そもそも借りを作らないという選択を取ります。

上手におごる行為も、上手におごられる行為も、その人の培ってきた自尊心、経験値、コミュニケーション能力などが詰まったパフォーマンスなのです。

最後に:「おごる」経験は、人生を豊かにする

おごることで多様な感覚が磨かれる

割り勘が当たり前な世代からすれば、自分からおごることは馬鹿らしく有り得ない行為かもしれません。しかし、私はおごる・おごられるという経験は、人生を豊かにすると実感しています。

後輩とメシに行くときは、相談を受けているだけで話が終わるケースもあります。後輩にお金を出したからと言って、将来が大きく変革するような新しい発見が見つかる訳でもありません。

表層的な損得で考えれば、時間もお金も損しているでしょう。人生はそういうこともあると咀嚼すると、より寛大になることができます。損得だけにとらわれずにクリエイティブになることができます。

おごることで、自分に厳しく、人に優しくなれる

フリーランスになって、先が見えない不安定な時期であっても、後輩におごってきました。後輩に背中を見せながら、会計をしているときに、「もっと仕事頑張ろう」という気になります。

後輩におごっているのだから、大好きなパートナーには、もっといい思いをさせてあげようという気になります。

総じて、自分にストイックに人に優しくなれます。

たまに、後輩が「今日は出します」などと言っておごってくれることが嬉しくなります。おごるという行為は、見返りを求めていない行っている訳ではありません。だからこそ、後輩にまったくメシをおごらないヒトは先輩におごられ経験がほとんどないヒトということになるのです。

おごらない人が悪い人という訳ではないですが、先輩と後輩というコミュニケーションの歴史をその人から垣間見ることができます。加えて、過去にやっていた部活や職業など、いろいろ聞くと、人の接し方が浮き彫りになっていきます。

驕りはダメだけど、奢りは素敵。

買いたいものがあって貯金をしているの先輩でも、その貯金計画と後輩にメシをおごることは、別で考える方も存在します。金銭的にそこまで裕福でなく、実際に、毎回のメシは後輩におごれなくても、たまに一生懸命メシをごちそうしてくれる方もいます。

「金は天下の回り物」だとか、「時は金なり」だとか、「金の切れ目が縁の切れ目」だとか、お金は人生の過ごし方へモロに影響を与えてくる要素なので、自分なりのお金の哲学を持つことが、より楽しい毎日に繋がるかもしれません。

サイト著者について

*

Yojiro Tani

谷 洋二郎

クリエイター、個人経営者

ヒアリング、カウンセリング、コーチング、コンサルティング、ディレクション、インタビューなど、あらゆる形態のコミュニケーションに長け、企業や個人向けにデザイン、ライティング、マーケティングの3つの能力でサービスを提供。自ら制作したLINEスタンプ「爆笑ピクト」は、クリエイターズスタンプ全国2位、10万ダウンロードを突破。Amazonで販売した『目の保養本』は新着総合1位、個人出版で1日10万円の印税を叩き出す。心理学・脳科学・成功科学などを独自の見地で研究。不安定で多様な場所へ繰り出すクリエイターという職業を通じ、日々、様々な知見やスキルに向き合い、ノウハウ化に努めている。

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