
雑談力は人間力そのものと言っても過言ではありません。同僚や取引先や異性を含めたあらゆる人間関係は、雑多に話題を交換し合うことが土台となっています。
雑多な話題の交換力、すなわち雑談力が、相手への好感を高めていくのです。
一般的な書籍やWebメディアで指摘される雑談ノウハウは、正直、微妙です。無難に相手と雑談をやり過ごすことはできるかもしれませんが、ダイナミックにズドーンと相手の心を打つようなレベルのノウハウがありません。
しかし、本当に雑談力の高い人は、相手から爆速で好かれていきます。
1つの雑談から相手の本心をスマートに引き出し、相手がどんどん自分を開示することが心地よくなり、終いにはたった数分間~数十分一緒に雑談をしただけで、ビジネスパーソンや恋愛対象として特別視されていきます。
雑談で特別視されるスキルを磨けば、イケメンでなくても、地位や名声がなくても、第一印象が無味でも、お笑い芸人のように笑いを提供できなくても、相手にとって一番の存在になる確率がより高まっていきます。要は、イケメンにも、経営者にも、タレントにも勝てるということです。
そこで、本記事では他のビジネスパーソンや同性を圧倒する独自の雑談ノウハウを徹底してお届けしていきます。
朗報:雑談にどんなネタでも構わない
原則:情報に感情を含めることが最も大切
雑談のネタの定番として、挙げられるのが、「木戸に立ち掛けし衣食住」と言われるものです。
<木戸に立ち掛けし衣食住>
キ:気候
ド:道楽(趣味・エンタメ)
ニ:ニュース
タ:旅
チ:知人
カ:家族
ケ:健康
シ:仕事
衣:ファッション
食:グルメ
住:住まい、暮らし、家
まぁ、確かにそうなんですが、こんなこと記事にしなくても皆さん分かり切ってますよね。あと、雑談って頭の中で「何を喋ろうっかなー」と思っている時点で、その場を自然体でやり過ごせていないことになりますからね。
上記のどんな話題になろうと、最終的には感情を絡めていきます。なので、雑談の極意は「そもそも話題を気にしないこと」になります。気づいたことをポンポン吐き出していけばよいのです。
雑談の極意は、ネタを通して相手の感情を揺らすこと
雑談によってお互いの好意が深まる時、必ず雑談によってお互いの感情に「大きな揺れ」が生じてします。感情が揺れない雑談は、その場を無難に収めるものでしかなくなるわけです。
だから、「情報」に対して自分の「感情」を乗っけることが非常に大切
天気の情報をやり取りするのではなく、天気に対する自分の感情や相手の感情をやり取りしていくのです。
良い、悪い、好き、嫌い、嬉しい、楽しい、辛い、悲しいなどの感情を含めていきます。
感情を強く出す際は、相手の気分を害さない、利害関係のない話題にしましょう。
<トーク例>
「いやー、今日天気最悪ですよね!打ち合わせで移動の連続でめっちゃしんどいですよ!どうですか?佐々木さんから自分をぱっと見た感じ、今日の自分、くたびれたオーラ出てませんか?」
<トーク例>
「いやー、今日めっちゃ快晴ですね!こんな晴れてる自分的には仕事放り投げて、もう外でランニングしまくりたいですね。そういえば、佐藤さんって意外とガンガン運動するタイプですか?何も知らない仲で言うのもアレですが、運動神経かなり良さそうですよね!?」
関係が浅い段階の会話は、表面的な情報をやり取りするところから始まります。いかに情報に感情を含ませていくか、自分の感情を足し、相手の感情を引き出すかが、雑談の最優先課題と言っても過言ではありません。
雑談が上手い人のコツ
コツ1:相手を雑に扱うマインドで挑む
ビジネスでもプライベートでも雑談をする際になるべく避けたいのが「伺いを立てること」です。
もちろん、関係が浅い段階では礼儀は大切ですが、「礼儀=控えめになること」ではありません。ここを勘違いして、雑談がかなり縮こまっている人がいます。
トーク例1
「いやー、今日はありがとうございますね。大丈夫ですか?まさか、先ほどまで死ぬほど忙しくて、実はもう打ち合わせは勘弁みたいなテンションになってないですか?(笑)」
礼儀や敬意を持ちつつ、相手に対してある程度いい加減さをぶつける方が雑談は上手く運びます。「いい加減」とは「あなたらしい自然体なマイペースや本音」が出るからです。いい加減なくらいのほうが自分を開示し、相手も本心を開示してくれます。
雑談は相手を雑に扱うぐらいの態度で居るぐらいのほうが、自己開示の返報性が高くなるのです。
コツ3:5W1Hではなく具体的に問い掛ける
関係が浅い段階での雑談は、相手の事を知らないため、抽象的な問い掛けが増えがちです。
悪い例として、名刺交換をした直後に、「おぉー、なるほどですね。田中さんは最近どんな仕事をされることが多いんですか?」という感じです。「どんな仕事」と尋ねていますよね。
<トーク例3-1
「いやー、素敵なですね。と言っても自分はまったく知らない業界なんですが(笑)とても興味あります。これはもう勝手な想像で勘で喋ってるんですが、じゃあ、田中さんって最近はいろんな業界から契約した商品を代理店として営業するってことが多かったりしますか?」
<トーク例3-2>
「なんか肩書カッコいいですね。自分もこういう肩書が欲しいです!これって、自分的にはふわっとしてあまりピンと来ないんですが、長谷川さんの仕事はディレクターを束ねて案件を総合管理する仕事みたいな感じですか?」
「いつ」「どこで」「何を」「どんな」「なぜ」「誰を」と聞くと、答える側も選択肢が多過ぎて、答えるモチベーションが下がります。分からないなりにでも、具体的詰めていったほうが、「この人は自分を理解してくれようとしている」という雰囲気も伝わるので、雑談は弾んでいきます。
悪い例:「いつがピークですか」
良い例:「やっぱ3月あたりがピークですか?」
悪い例:「エリアはどこになりますか?」
良い例:「博多とか天神エリアの仕事がやっぱり多いですか?」
無理矢理具体的に聞こうとすれば、必然的に「ちょっと知らないんですが」「無知で申し訳ないですが」といったような自分の本音を相手に伝える発言も自然に出てきます。
本音を伝えると、相手も本音を返報してくれるため、雑談をすればするほど、お互いを深め合うようになります。
コツ4:きちんと自己主張する
自慢や自己主張って、雑談では嫌がられるイメージがあるかもしれませんし、実際に多くの人が相手から自慢されたり主張されたりするのを嫌います。
しかし、実際は自慢や自己主張はウザがられても効果があります。関係の浅い段階では、相手の評価が少し悪くなったとしても、自分を開示した方が最終的には関係がスピーディーに深まるからです。
自慢や自己主張をする際のコツは、最初に「これは自慢(自己主張)です」と宣言することです。
<トーク例4-1>
「北野さん、会ったばっかかで、だいぶ自分のことウザくなるかもしれませんが、最近自慢できることがあったんで、喋っちゃっていいですか!?」
<トーク例4-2>
「いや、これあくまで、自分の偏った自己主張なんですけど…」
自慢の場合、その自慢が自分の魅力を刷り込む機会になる可能性もあります。最初に自慢と宣言することで、敢えて微妙な自慢を話して、相手に「えっ!?それだけ!?」という流れに持ち込むのもアリです。
自慢や自己主張をすると、相手も「自分も思ったこと言っていいんだ」と自己開示の返報性が高まり、雑談が上手くいくようになります。
雑談の上手な振り方
雑談の上手な振り方は、転換フレーズを冒頭に添えて、話題を振ることだけです。
便利なネタ振りフレーズは、(1)「ってことは…」、(2)「っていうか…」、(3)「そういえば…」(4)「だとしたら…」の4つになります。
話題の先頭にこれらのフレーズを添えるだけで、「これまでの会話と繋がっている雰囲気」を醸し出すことできます。実際に会話が繋がっていくなくても、当然話すべき話題のような必然性をお互いが感じられるのです。
振り方1:「ってことは…」
相手の答えをオウム返ししながら、「ってことは…」と繋げていけば、自然に会話が思いつきやすくなります。
「吉田さん◆◆だってことは…、もしかして■■じゃないんですか?」
「吉田さん◆◆なら、■■だったりします?」
例えば、単に天気のトークになったとして、「今日は暑いですね」と答えたとしても、「ってことは、岩崎さんって、サウナ苦手だったりします?」と繋げることができますよね。
「ってことは…」を使うだけで、一次情報が掘り下げやすくなります。
振り方2:「っていうか…」
あまりキレイな言葉ではありませんが「っていうか」や「というか」は、これまでの話題とまったく違う話題を堂々と話す際にとても便利です。
「っていうか…」で寸前の会話をどんどん変えていけるような人は雑談の上手い人になります。
振り方3:「そういえば…」
前後に関係がありそうな雰囲気を出すキラーフレーズの一つです。全く違う話題へシフトチェンジする際に、「そういえば…」を口火にするだけで、どんな話題も降りやすくなります。
振り方4:「だとしたら…」
「だとしたら…」というのは、本質を掘り下げたり、抽象的にしたり、逆に具体化に迫ったりといった話題へ繋げやすいフレーズです。
「江本さんサッカーが好きって言うけど、だとしたら、野球はめっちゃ興味ないよね?」
「高木さん打たれ弱いっていうけど、だとしたら、まさかこの会社辞めたくなってことあったりするんですか?」
困った時には、既に知っている相手の情報に対して、「◆◆(情報)だとしたら…」という思考で切り取ると、すぐに新しい話題が思い浮かび、上手に話を振ることができるようになります。
雑談時制三原則
話題の軸を「時制」にして、以下の3つをネタにすると、雑談は非常に盛り上がりやすくなります。
【話題の雑談時制三原則】
・過去のパターン
・現在の価値観
・未来の展望
時制1:過去のパターン
過去のパターンとは、過去の経験から来るクセです。「松本さんって、今まで◆◆しちゃうタイプですか?」といったような話題です。
時制2:現在の価値観
現在の価値観とは、今大切にしている考えや尺度です。「大竹さんって、もしも、▲▲みたいな考えだったりするのは、すごく嫌いだったりします?」という話題です。
時制3:未来の展望
未来の展望は、理想や願望や将来設計です。「後藤さんて、正直、3年後の理想って、この事業が今の3倍ぐらいの規模になってたりすることですか?」という質問です。
この3つの質問は自然に相手が自分の感情を強く出しやすい可能性があるため、雑談が良い方向に加熱しやすくなります。
抜群に効果的な4つの雑談ネタ
雑談だけでなく、あらゆる会話で使える4つのネタです。
ネタ1:深層
深層ネタ
「ぶっちゃけ…●●じゃない!?」
相手の深層心理を尋ねるネタです。雑談レベルなので、「ってことは、もしかして、小林さんって、●●じゃないですよね?」という風に、事前のやり取りを被せると、よりスムーズに質問しやすくなります。
ネタ2:真相
真相:
「意外と…●●だよね!?」
真相は「本当の事情・内容」のことです。ある事柄に対しての正直な考えが話題になります。いわゆる「ぶっちゃけトーク」になります。
ネタ3:理想
理想
「理想はさ…●●って感じ!?」
理想は「実現したいと願う最高の状態」です。願望なので、ベクトルは未来に向けられます。
ネタ4:妄想
妄想
「もしも…●●だったらどう!?」
ここで定義する妄想とは「現実的思考よりも幅広くクリエイティブな想定を施した話題」です。いわゆる「もしもトーク」です。
天気、道楽(趣味・エンタメ)、時事ネタ、旅行、知人、家族、健康、仕事、ファッション、グルメ、住まいなどの無難なネタを、この4つのネタと組み合わせることで、よりお互いの深い感情を示し合うことができます。
その結果、相手は自分と雑談を通して、「他の人と雑談をする時よりも、断然に心を許している!」という感覚になります。結果的に、雑談を通して、自分が相手にとって特別な存在へなっていくのです。
仕事もプライベートも、雑談は必須です。雑談でライバルを出し抜くことができれば、様々な舞台で自己実現が可能になっていきます。
最後に:雑談上手は世渡り上手
雑談スキルとは雑多で大雑把な世界を極めること
以上、雑談におけるテクニックについて掘り下げて解説してきました。雑談を無難にこなす人は、1つ1つの人間関係が無難で終わります。
しかし、雑談の機会は大きなチャンスなんです。雑談の上手い人は、何気ない雑談を起点に、相手とかけがえのない関係を築き上げていきます。
雑談は何でもありで、幅広く、自由過ぎるため、そのノウハウも様々です。雑談スキルとは雑多で大雑把な世界を極めることなのです。
考えずに自然体で雑に話せるように
本記事でお伝えしている雑談メソッドが腑に落ちた人は、ぜひ、何度も記事を読み返して頂ければと思います。というのも、
ネタや話題を探している時点で「お前はもう詰んでいる」
とも言えるからです。考えずに自然体にノウハウが出せるレベルになるには、何度もノウハウを頭に叩き込んでいくしかありません。
雑談が怖くなくなれば、すべての初対面が臆することなく、自分らしく振る舞えるので、新しい人との出会いがめちゃくちゃ楽しくなります。人と出会えば出会うほど、良い成果を引き寄せることができるようになります。
この記事を通して、雑談力のアップに貢献できれば幸いです。
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2020年5月1日
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